結婚式で母親の衣装の定番は留袖ですが、同格の洋装はアフタヌーンドレスです。 日昼のフォーマルウェアは、肌の露出を抑え、華美な装飾を控えるのがマナーとされています。 長袖のワンピースでロングドレスが基本ですが、英国では膝下丈のワンピースに供生地のコートジャケットが主流です。 いずれも国内ではドレスコード通りのものを見つけるのは難しいようです。
冠婚葬祭兼用の略礼服で通すのは、男性陣だけではありません。 結婚式の母親衣装でもブラックスーツが目立ちます。ブラックスーツは略礼服。正装ではないから、モーニングの隣には不釣合いです。
留袖と同格の洋装は、日昼ならアフタヌーンドレス。 夫婦同格で臨むのが慶事のセオリーです。 海外挙式では、女性のブラックスーツは喪服と見られる場合があるので、避けたほうが無難です。
ドレスコード通りのものがなかなか見つからない日本では、
ノースリーブ・ロングスカートのワンピースに長袖のボレロを合わせるのが主流のようです。
フォーマルなデザインなら、長袖のツーピースでも構いません。
ボレロは肌が透けない素材が基本で、レース生地は不適とされていますが、
日本女性の多くはレースが好きだから国内なら問題ないでしょう。
カラーは白と黒以外。白は花嫁の色、黒は葬式や夜会の色です。
なお、ハワイではムームーが正装として使えます。
女性にとってバッグは必須アイテム。フォーマル衣装では、バッグとシューズの色を合わせるのがベターです。 無理してドレスと同系色にする必要はないでしょう。日昼は華美な装飾を控えるのがマナーです。 上品なデザインのバッグを選びます。シューズは、サンダルや踵にバンドのないミュールは不適当です。 ヒールが高いほどフォーマルとの見方がありますが、ご高齢のエリザベス女王は低めのパンプスです。
キリスト教の宗派の多くは女性に教会内での着帽を推奨しています。その習慣からアフタヌーンドレスには帽子が必需品のように語られます。 キリスト教徒が1%に満たない日本では帽子はなくてもいいでしょう。女性皇族が帽子を着用するのは英国王室のドレスコードを採用しているからだと思われます。 教会式の場合は事前に確認したほうがよさそうですが、一般的にホテル・式場のチャペルは「ブライダル教」だから帽子は不要のはずです。
フォーマル衣装の世界は奥深いものがあります。順次加筆していく予定です。